前回は商の端数を切り上げましたので、今回は切り捨てることにします。
前回定義したxdiv_t構造体テンプレートを今回も使いますので再掲載しておきます。
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template <typename T> struct xdiv_t { T quot; T rem; }; template<class T> xdiv_t<T> xceil(T dividend, T divisor) { assert(is_integral<T>::value); T lhs = dividend; T rhs = divisor; if (rhs < 0) { lhs = -lhs; rhs = -rhs; } xdiv_t<T> r; r.quot = (lhs - (rhs - 1)) / rhs; r.rem = dividend - r.quot * divisor; return r; } |
例によってC++98以降で使えるようにはしましたが、is_integralにはTR1かBoost C++ Librariesを使うようにしてください。C++11以降なら標準ライブラリだけでOKです。使っているのはassertの引数だけなのでNDEBUGマクロを定義すれば標準ライブラリの範囲で大丈夫でしょう。
境界値のチェックはやっていませんのでオーバーフローが起きると未定義の動作になりますが、とりあえずこれで動作します。
以前のWebサイトには定数式にするためのメタ関数も掲載していたのですが、C++14以降ならconstexprを付けるだけで済みます。C++11のconstexprは制限が多いのでもう一工夫必要になります(今回は掲載しません)。